2月も続々と新酒が搾り上がっています。
せっかくなので、おそらく酒蔵の人しか見ることのない新酒特有の色、「青冴え(あおざえ)」についてご紹介します。
そもそも、「日本酒は無色透明が当たり前」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、無色透明のお酒は厳密に言えばお酒そのものの姿ではありません。
搾ったばかりの”無濾過生原酒”状態では、特に写真のような青冴え(あおざえ)と呼ばれる青みがかった色がでるのが特徴です。
昔から、青冴え(あおざえ)は麹が効いた良酒を指していました。(写真のお酒は純米大吟醸クラスです)
水のように透明なお酒は、大半が炭(すみ)濾過をしているものです。
炭濾過をすると、脱色されてきれいになりますが、同時に味や香りなども削ぎ落としてしまいます。
実は、お酒は褐色系の色が付いているのが自然なのです。
ちなみに、蛇の目の模様は利き酒するときに色を判断するためにあります。
たまに、「色が付いているイコール古酒」だと勘違いされることもあるのですが、新酒であってもよほどきつい炭濾過をしない限り、お酒本来の黄みがかった色があるのが自然です。
新酒の「青冴え」は、一定期間しか見ることができません。
鮮やかなエメラルドグリーンのような色を保つのは数日間で、すぐに色は落ち着いてしまいます。
しぼりたての新鮮なお酒であれば、蛇の目で確認することも出来ますが、なかなか確認できる機会は少ないでしょう。
ちなみに、搾ったお酒は通常、ホーロータンクに一旦集めます。
はしごを登って上から覗き込むと、こんな感じです。(蔵人が見ている目線)
写真のように、大量にお酒が集まったタンクなどでは、しっかり色がよくわかります。
お酒を飲む場合はどうしても少量ですから、ここまではっきり色はわかりませんよね。
たまたま、今回は当蔵オリジナルの「クリアタンク」に一旦入れています。
ですので、横からも色がはっきり分かる珍しい状態になっています。
一旦クリアタンクに集めたお酒はすぐ瓶詰めしてしまいます。
空になったクリアタンクは、今年度ラストの「クリアタンク醸造」に使う予定です。
そして、
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