日光街道 小山蒸溜所

日光街道 小山蒸溜所について

2022年5月、当蔵敷地内に既存の蔵の改築が完了し、新たに「日光街道 小山蒸溜所」が誕生しました。

当社では、今後新たにウィスキー製造を開始し、あわせてウォッカやジンなどのスピリッツ製造をして参ります。

当蔵敷地内の既存蔵(精米蔵として以前使用)を基に、その木造建築の味わいを残しながら製造設備を導入し、蒸溜所として改築しました。

目の前で蒸留作業を見ることが出来るとともに、古今東西の技術を独自発展させる、日本の酒造り文化を体感できる見学ルートも併設しています。

國酒・日本酒を醸している当蔵ならではの発酵技術を応用し、国産蒸留酒の製造に取り組んでまいります。

蒸留酒の製造について

①日本酒の発酵技術を応用(発酵)

当社における蒸留酒製造には清酒酵母を使用し、日本酒造りの知見を応用します。

お酒は、ビール、ワイン、日本酒などの「醸造酒」とウィスキー、スピリッツ、焼酎などの「蒸留酒」に分けられますが、日本酒は、「並行複醗酵」「低温長期発酵」といった難易度の高い製法から編み出される、世界で最もアルコール度数が高い「醸造酒」です。
そして、その特殊な環境下で日本独自で進化してきた清酒酵母は、発酵能力が卓越したものであることが知られています。

当社のウィスキー製造をはじめとする蒸留酒製造においては、日本酒蔵というルーツに即し、國酒・日本酒の発酵技術を投入することをポリシーとして、清酒酵母のポテンシャルを存分に発揮した独自性のある味わいを目指します。

この発酵工程によって、蒸留酒の香気成分の大半が決定するため、非常に重要なプロセスとなります。

②国産蒸留器を改造・カスタマイズ(蒸留)

本蒸溜所で使用する蒸留器は、国産メーカーの蒸留器を改造したものを使用しています。

たとえば、従来、ウィスキー蒸留には銅製のポットスチルが必須と考えられていました。
銅には、硫黄化合物を吸収する能力があり、さらに銅と蒸溜中の液体の様々な化合物が接することにより、エステル(フルーティな香り)が生まれてくると考えられているからです。

しかし、ポットスチルは海外製の輸入品が大半であり、メンテナンスの難しさ、早くて数年で穴が空いてしまう耐用年数の短さなどが課題でした。

そこで、海外製ポットスチルの輸入ではなく、「国産ステンレス製蒸留器の改造」という方式を採用しました。
ウィスキーの蒸留においては「銅との接地面の確保」が主眼であるため、形状などを工夫すれば、むしろ表面積を増減させることも可能です。

常圧蒸留だけでなく減圧蒸留も可能で、様々な蒸留酒の製造に耐えうるステンレス製の丈夫な蒸留器には、内部に着脱可能な特殊形状の銅板を貼ってカスタマイズしています。

ウィスキーだけでなく、ウォッカやジンなどのスピリッツも製造していきす。

③日光山系の自然伏流水が仕込水(原料水)

当蔵は創業以来、敷地内の井戸から湧き出す日光山系の自然伏流水を酒造りに使用しています。

日光連山から関東平野のほぼ中心である栃木県南部の小山市に注がれる伏流水は、渡良瀬水系に位置します。

その水質は中硬水であり、発酵に必要な適度な硬度を有すため、昔から酒蔵が多く集まる地域でした。

この仕込水を基にして、濃醇で旨味の乗ったなめらかな味わいを実現することができます。